<展覧会>「古典×現代2020 ー 時空を超える日本のアート」。国立新美術館。故きをたずねて、新しきを知る。江戸時代以前の名品と現代作家たちの作品を対比
日本におけるいにしえの美術と現代美術の対比を通して、新しい視点からその魅力を発信する展覧会が開催されます。
古典として紹介するのは、曾我蕭白(そがしょうはく)、尾形乾山(おがたけんざん)、円空(えんくう)、仙厓義梵(せんがいぎぼん)、葛飾北斎(かつしかほくさい)ら、誰もが知る巨匠の作品や、鎌倉時代の仏像、江戸時代の花鳥画、刀剣の名品を選出。これに対するのが、川内倫子、鴻池朋子、しりあがり寿、菅木志雄、棚田康司、田根剛、皆川明、横尾忠則ら、現代を代表する日本のクリエイターたちの造形です。
江戸時代以前の絵画や仏像、陶芸や刀剣の名品を、現代の8人の作家の作品と組み合わせ、1組ずつ8つの展示室で構成しています。
本展では、世界観や主題、造形、制作方法の類似を示すだけでなく、先達から得たインスピレーションやパロディ、インスタレーションなど、過去の偉業に積極的に関与していく現代の作家たちの姿にも焦点を当てます。今日の優れた表現と、古き名品の比較を通じて、単独では見えてこない新たな魅力を発見できます。

画像上・葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》 江戸時代・19世紀 和泉市久保惣記念美術館
画像下・しりあがり寿《ちょっと可笑しなほぼ三十六景 太陽から見た地球》 2017年 作家蔵
展示期間・いずれも5月8日~6月1日
●見どころ
日本美術史の巨匠と、気鋭の現代作家の共演
江戸時代以前のビッグネームによる名品と、現代の日本を代表するクリエイターたちの作品を組み合わせた展示により、時代を超えた創造の文脈を探ります。
ジャンルをまたぐセレクション、幅広い創造分野を横断
美術に限らず、建築、デザインと幅広い分野から現代のクリエイターを選出。これに対する近世以前の美術についても、絵画、彫刻、陶芸や刀剣まで、さまざまなジャンルを取り上げ、日本における多彩な創造性を紹介します。
現代作家の新作を発表
多くの現代作家が、新作や新しいインスタレーションを発表。古典である作品にさまざまなかたちで呼応した展示は、新たな発見をもたらします。
刀 銘兼房 室町時代・16世紀 個人
鴻池朋子《皮緞帳》 2015年 高橋龍太郎コレクション © Tomoko Konoike
曾我蕭白《群仙図屏風》(左隻) 江戸時代・18世紀 2曲1双 東京藝術大学 展示期間・3月11日~4月6日
横尾忠則《戦場の昼食》 1990 / 2019年 作家蔵
古典×現代2020ー時空を超える日本のアート
会場/国立新美術館 企画展示室2E 東京都港区六本木7-22-2 ☎03-5777-8600(ハローダイヤル)
会期/3月11日(水)~6月1日(月)
開館時間/10:00〜18:00(毎週金・土曜は20:00まで、5月30日(土)は「六本木アートナイト2020」開催にともない22:00まで、入場は閉館の30分前まで)
休館日/毎週火曜、ただし5月5日(火・祝)は開館、5月7日(木)は休館
観覧料/一般1,700円、大学生1,100円、高校生700円、中学生以下無料、障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料 ※3月20日(金・祝)~22日(日)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)
詳しくは、古典×現代2020公式HPにてご確認ください。